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ご意見ご要望をお寄せ下さい 日本共産党 副委員長・参議院議員 市田忠義
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2010年6月21日(月)「しんぶん赤旗」

NHK日曜討論

市田書記局長の発言


 日本共産党の市田忠義書記局長が、20日放送のNHK「日曜討論」の各党書記局長・幹事長討論でおこなった発言を紹介します。


消費税増税

大企業減税の穴埋めに――財政再建にも役立たない、絶対に反対

 番組では冒頭、菅直人首相が消費税引き上げに関して「自民党が提案した10%を一つの参考にする」とした発言について議論が集中。民主党の枝野幸男幹事長は「消費税は基本的に社会保障にあてるが、そうすると10兆円ぐらい足りない。そこを考えると10%前後という自民党さんの提案というのは、議論の土俵としては一致できるのかなと思っている」と発言。市田氏は次のように述べました。

 市田 いま国民の暮らしが大変なときに、(消費税率が10%になると)4人家族の平均所帯で年間約16万円の負担増になる。合計で約34万円の負担で、1カ月分の給料が吹っ飛んでしまう。ワーキングプア(働く貧困層)と呼ばれる人、年収200万円以下の人が1千万人を超えていて、失業者も多い。そういう人たちに逆進性の一番強い、収入の少ない人ほど負担が重くなる消費税をかぶせようとしている。

 しかも法人税減税とセットだという。たとえば直嶋正行経済産業相は、先行的にまず法人税減税をやると、15%だけど来年から5%実施と言われるわけです。

 ギリシャの問題を引き合いに出して財政再建うんぬんと言われますが、もし法人税を15%下げればこれだけで9兆円の税収減です。消費税を5%上げて10%にしてもほとんどが法人税減税の穴埋め、いわば大企業減税の穴埋めのために使う(ことになる)。こういうやり方は財政再建にとっても社会保障にとっても逆効果だ。この間、(消費税が)導入されてから累計で224兆円を消費税に取られて、一方で法人3税の減税が208兆円。大企業減税の穴埋めに消費税が使われたことは、歴史が証明しています。

 これだけ暮らしが大変な時に、何かあれば消費税というやり方に対しては、われわれは絶対に反対だということを選挙でも訴えていきたいと思っています。

自・民・公・「みんな」が増税の大合唱――暮らしが大変な国民に負担をかぶせるのか

 これに対し各党は、「社会保障のための消費税を含む税制の抜本改革は必要だ」(公明党・井上義久幹事長)、「将来的な増税はわれわれも不可避だと思っている。国民もそう思っている」(みんなの党・江田憲司幹事長)と、消費税増税の方向では一致。一方で枝野幹事長は、「10%」という数字は「一つの参考だ」と強調、民主党の公約だという明言は避けました。市田氏は次のように指摘しました。

 市田 自民、民主、公明、みんなの各党とも、時期は別として、消費税は上げるべきだという点では「大連合」ができていると私はみています。

 それから枝野さんが先ほど、(10%について)与野党で協議しようと思えば民主党として参考になる考えを示す必要があると言われたけれど、今朝の別の番組でも公式の記者会見でも、玄葉光一郎政調会長が民主党としての公約だとおっしゃった。そういうことはごまかしてはだめだと思う。

 たとえば普天間基地の問題でも、鳩山さんが「国外、最低でも県外」と言われた。マニフェストには在日米軍の見直しとだけ書いてあるので、あれはマニフェスト違反ではないと言いますが、しかし、党首が選挙中に言ったことは、誰が見ても公約なんですよ(枝野「それは否定しません」)。

 言葉では社会保障のためだと言われるけれど、例えば、自分で約束された「後期高齢者医療制度を速やかに廃止する」というのは、結局4年後ですよね。野党の時代には「医療費の窓口負担が非常に高い、受診抑制につながる」と言われたが、これを軽減するということも全然具体化していない。

 大企業は今、内部留保を220兆円以上ためこんでいる。マスコミでも60兆もカネ余り現象が起きていると報道されているのに、大企業に応分の課税をしないで減税して、暮らしが大変な国民に増税するというのは、これは誰が考えても「生活第一」という考え方と根本から矛盾するんじゃないですか。

国民の懐を温めてこそ、暮らしも経済もよくなる

 討論では、昨年の総選挙での民主党マニフェストが議論の対象となり、枝野氏が「税収が9兆円落ち込んでいる。(そこは)見通しが間違っていた」と自公政権のせいだと主張。自民党の大島理森幹事長は「税収が減ったから(増税する)といえば、消費税を赤字国債の補てんにしていく議論になる」などと主張しました。市田氏は次のようにのべました。

 市田 要するに無駄を削って予算の組み替えをやれば20兆円以上のお金が出てくる、だからやれますというのが公約だったわけですね。ところがそれは破たんして、「4年間は消費税を増税しない」と言っていたのが、2012年から与野党で合意できればもう消費税の増税もやるとおっしゃっているのですから、これはやっぱり公約違反だと思います。

 無駄を削るというけれど、大事な無駄を削れるところがほかにいっぱいあるんですよ。1メートル1億円もするような外郭環状道路とか、あるいは5兆円にのぼる軍事費の無駄を削るとか。民主党政権になったら「思いやり予算」と米軍再編経費が史上最高になった。自民党政権のときよりも多い3370億円ですよ。こういうところは事業仕分けの対象になっていない。

 それから大企業・大資産家優遇税制。たとえば株の売買でもうけたのにかかる税金はいま1割でしょう。本則では2割だ。これを本則にもどすだけでも財源がいっぱいうまれるわけです。(しかし)そういうことをやらない。やっぱり私は、無駄を削るというのなら軍事費をきちんと削る、それから税金は負担能力に応じて払ってもらうというのが当然だと思う。それからこの10年間、GDP(国内総生産)は先進資本主義国が全部あがっているのに日本だけ横ばいでしょう。雇用者報酬が落ち込んでいる唯一の国ですよ、先進資本主義国のなかで。経済の成長を考えたら、国民の懐がいま冷え込んでいるのだから、懐を温めてものの売り買いを活発にすることによって暮らしも経済もよくすると、そうすれば税収も増えていくわけですから。雇用や中小企業、社会保障、農業を支援してこそ、暮らしも経済もよくなる。そういう方向に転換すべきで、消費税増税、法人税減税なんてのはやっぱり論外だと思いますね。

菅内閣について

「普天間」・社会保障―― 鳩山政権の数々の公約違反に、全く反省がない

 番組では、最後に「菅政権のすべり出しをどうみるか」について議論になり、首相が交代したのに予算委員会も開かずに国会を閉じたことについて、枝野氏が「残念ながら政権交代以降の国会論戦のあり方についてはさまざまなところで問題があった。特に与党のところで問題があった」などと弁明。市田氏は次のようにのべました。

 市田 総理が代わって、予算委員会をやらないで国政選挙を迎えたという例は、私どもの調査によれば、この二十数年来、一度もなかったことです。やはり鳩山さんが国民の批判の前に政権を投げ出さざるを得なかったと。それは普天間の問題あり、「政治とカネ」の問題あり、くらしの問題で公約を裏切った。だとすれば、どこに問題があったかということを国会の中で明らかにして、新しい総理はその反省の上に立ってどこをどう直すかということを国民の前に示すべきだったと思う。

 同時に、こうした討論会は大事です。だから党首の討論会を、いろんなメディアで複数回、NHKも民間放送も含めてやるということをぜひお約束していただきたい。

米国・財界にモノが言えない 自民・公明の政治と共通の弱点がある

 また、司会の影山日出夫氏(NHK解説委員)が菅内閣支持率について、「脱小沢効果か」と質問したのに対し、市田氏は次のように答えました。

 市田 世論調査をみても、「脱小沢」効果があらわれているのは、そうだと思うんです。ただ政策を支持できるかというと1割ぐらいという答えも出ています。小沢さんと鳩山さんを陰に隠しただけで、菅さんが、その反省の上にたってどういう政治をやろうとしているのか。いの一番にオバマさんとの電話会談で「普天間の辺野古移設は約束守ります」と話した。これまでと全然変わっていない。

 それから「政治とカネ」で、小沢さんと鳩山さんをカーテンの陰に隠したけれども、国会の場ではただの一度も事実関係が明らかにされていないでしょう。くらしの問題でも、後期高齢者医療や雇用問題をどうするのか、あの穴だらけの派遣法改定案でいいのかと(いう問題がある)。こうした根底に、アメリカや財界に堂々とモノが言えない政治が横たわっている。これまでの自公政治と共通の面が民主党政権にあった。それがいまの事態を迎えているわけで、一時的な支持が高いのを恐れない。アメリカや財界に堂々とモノをいう政治の実現のために力を尽くしていきます。


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