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農民連第16回定期大会にたいする挨拶

二〇〇五年一月十二日


 みなさん、こんにちは。日本共産党の市田忠義でございます。

 日本の食料と農業、そして農家の経営と生活を守り、発展させるための皆さんのご奮闘に敬意を表し、日本共産党を代表して農民連第十六回定期大会に心からの連帯の挨拶を申し上げます。

 とくに昨年の新潟・中越大震災では、いち早く現地に駆けつけられ、生産団体にふさわしく、被災者の最も必要とする新鮮な食料品を全国各地から届けられました。日本共産党も、現地に四ヵ所の救援センターを設け、延べ一万二千人のボランティアの協力も得て、生活支援や復興のお手伝いをさせていただきましたが、そのなかで被災者のみなさんにたいへん喜ばれた活動にトン汁、味噌汁の供給がありました。その材料の多くは農民連のみなさんに供給していただいたものでした。農民連のみなさんの活動に敬意を表するとともに、この場を借りて心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

 さて今年は、第二次世界大戦が終わって六〇年目の節目の年にあたります。六〇年前、世界は、日本、ドイツ、イタリアが起こした侵略戦争を断罪して、「侵略戦争の再現を許さない」ことをめざして出発しました。そのことは国連憲章にもつらぬかれました。私たちの日本国憲法が、九条をかかげ、戦争を二度としないという国際公約、世界に先駆けた恒久平和主義の決意表明をして国際社会に復帰したのもここに由来するものです。

 日本が国連に加盟を許された一九五六年十二月、当時の重光外務大臣は国連総会の場で、憲法前文を読み上げ、「以上が日本国民の信条であり…この日本国民の信条は完全に国際連合憲章の目的及び原則として規定せられておるところに合致するものであります」と述べたのもそのことを示しています。

 いま改憲勢力は、国連安保理常任理事国入りをめざすといいながら、一方で、かつては国連憲章に「完全に合致した」と誇っていた憲法を、投げ捨てようとしています。

 戦後六〇年を経て、ようやく国連がアメリカのイラクへの侵略戦争を契機に、その本来の機能を取り戻そうとしているとき、そのフロントランナーであるはずの憲法を投げ捨てようという改憲勢力のたくらみは、日本国民のみならず、国際社会にたいする裏切りそのものだといわなければならないと思います。

 「九条の会」の講演会が日本中、いたるところで超満員だったことにもみられるように、いま日本中で「憲法守れ」の決意が深く、大きく広がりつつあります。そして戦前と決定的に違うところは、農民連のみなさんをはじめ、多くの民主団体・個人のみなさんがこの声の先頭に立ち、残念ながら議席を減らしたとはいえ、日本共産党が国民のなかに深く根を張っていることです。そのことに確信をもって、憲法九条を守れの旗を高く掲げ、改憲勢力のたくらみを打ち砕くまで、ともに全力で奮闘することをこの場でお互いに誓い合おうではありませんか。

 今年は国民のくらしにとっても重要な年になります。政府はすでに、決まっているだけで二〇〇五年度と〇六年度の二年間で年金保険料の引き上げなど三兆円の国民負担増、そのうえにあらたに定率減税の縮小・廃止など四兆円、合計七兆円の負担増を計画しています。しかも、勤労者の所得が連続して低下しているなかで強行されようとしているのです。これが、大不況の引き金となった九兆円負担増以上の深刻な事態を引き起こすことは必至であります。

 食糧と農業をめぐっても、今年は重要な年になるでしょう。三月にもうちだされる「農政改革」の方向は、(1)食料の自給率向上の責任放棄、(2)わずかであれ残されてきた価格保障制度を全面的に廃止し、大多数の農家を政策の対象から切り捨てる、(3)家族経営を基本とする農地制度の解体、など、戦後農政の総決算が目論まれているからです。

 これが何をもたらすかは、いま目前ですすんでいる米価暴落がなによりも雄弁に物語っています。

 昨年、みなさん方が取り組まれた米「改革」の中止やBSE対策の徹底などの要求運動、自給率向上をめざす国民署名、各国の食料主権の確立をめざす国際連帯などの活動は、この悪政に立ち向かい、日本の食料・農業、農家の暮らしを守るたたかいとしてきわめて重要な役割を果たしました。

 なかでも、みなさんが昨年立ち上げられた「ふるさとネットワーク」は、非常に大事な役割を持っていると確信しています。いま多くの国民が、安全な国産農産物を求めているのにそれにこたえられない自民党農政に抗して、安全で質のよい農産物の生産を維持・拡大し、消費者と業者を結ぶネットワークを発展させることは、まさに国民の期待に応える活動であり、「ものを作ってこそ農民」をかかげる農民連の面目躍如だと思います。

 日本共産党は、昨年の第二三回党大会で、日本社会の民主的改革の展望をしめす新しい綱領を決定しました。農業を国の基幹産業に位置づけ、食料・農林漁業政策を根本から転換する国民的運動を呼びかけました。その立場から、みなさんと力を会わせて自民党農政を抜本的に転換させ、自給率の向上、食料の安全確保と農家、農村の発展のために全力をあげる決意であります。

 最後に、農民連が発足して十六年、「農民の苦難あるところ農民連あり」。みなさんは、農民運動の全国センターとしてゆるぎない役割を果たされつつあります。本大会の成功とともに、運動と組織のいっそうの発展を祈念し、お祝いと連帯、そして、ともにたたかう決意表明としたいと思います。ご一緒にがんばりましょう。