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2004年12月27日(月)

キャンプ座間への米陸軍第一軍団司令部移転反対、十二・十二市民大集会」挨拶


 「市民大集会」にお集まりのみなさん。日本共産党の書記局長・市田忠義です。

 沖縄県についで米軍基地を多数かかえる神奈川県に、いま、とんでもない基地の強化が押し付けられようとしていますが、これに反対して、多くの皆さんが立ち上がられたことに心から連帯のあいさつをおくります。

 みなさん、キャンプ座間への司令部移設計画というのは、ブッシュ大統領がすすめている世界的な規模での米軍基地の再編の一環です。なぜ、アメリカはそんな再編成をやろうとしているのか。それは、イラク侵略戦争のように、世界でアメリカが気に食わないところには、いつでも軍事的に先制攻撃を加えることができるようにする。そのために米軍とその基地の配置をもっと効率的に組み替えようというわけであります。

 先頃来日したアメリカのファイス国防次官は、この米軍再編と日本の関係について、次のように述べました。「(日米両軍が)ともに行動できる能力を高めるとともに、航空部隊、海上部隊、陸上部隊が利用できる施設や活動を確保すること」であり、「(日米が)ともに戦術を発展させ、ともに訓練し、合同作戦をおこなえるようにすることだ」。

 在日米軍基地の「再編」のねらいはもはや明白です。アメリカが先制攻撃戦略を実行していくため、司令部機能の強化をはじめ地球的規模で戦力投入できるように、その拠点となる米軍基地を強化すること。そして、日米共同での海外の軍事作戦をめざして、在日米軍と自衛隊の一体化、基地の統合をはかることであります。

 キャンプ座間に司令部を移転させようとしている陸軍第一軍団とはどんな軍隊でしょうか。第一軍団の司令官は、数年前、米議会で証言にたちました。そこで、彼は、この軍団は「横須賀の第七艦隊や沖縄の第三海兵遠征軍」とならんで、「戦域での不測事態に対処する常設の統合任務軍」だと強調し、アジア・太平洋からインド洋、中東・アフリカまで責任地域にしていることを明らかにしました。そしてその任務を果たすために、戦時には最大兵力十五万人を緊急展開できる実戦部隊なのです。

 みなさん、神奈川には、すでに横須賀に「殴りこみ部隊」である空母をはじめ第七艦隊の基地がおかれています。その艦載機が厚木基地で傍若無人の夜間訓練をおこなっています。米軍住宅のためにといって、池子の森がつぶされるなど、県内全域に大きな害悪をもたらしています。相模原市のホームページでは、キャンプ座間など三箇所の米軍基地が六十二万人の市民の生活と計画的な街づくりの重大な障害になっていることを告発し、基地の全面返還を訴えていました。

 ところが今度は、陸軍第一軍団の司令部を座間に持ってくる。そんなことになれば、「基地機能が格段に強化され、キャンプ座間や相模原住宅地区はもとより、北側道路や野積場(のづみじょう)の一部返還を求めている相模原総合補給廠の返還も実現が困難になります」(〃ホームページ)。さらにキャンプ座間には、沖縄の海兵隊の一部も移転させる計画もあると報道されています。こんなことを許したら、市民が心から願っている基地の縮小・撤去どころか、基地はますます強化され、恒久化される事になってしまいます。そして、神奈川は丸ごと、米軍が世界各地に出撃していくための格好の拠点に変えられてしまうではありませんか。こんな暴挙を絶対に許さないために、断固としてたたかい抜く決意を固めあおうではありませんか。

 神奈川県民の苦難が増えるだけではありません。これは、世界の平和の流れに逆行する危険な動きであります。

 いまでもこの神奈川から米軍はイラク戦争に、横須賀を母港とする空母キティホーク打撃群、厚木基地の第十八航空団が出撃しています。沖縄の海兵隊は、最近のファルージャでの住民虐殺で主力の役割を果たしたといわれています。

 これに加えて、移設を計画している米陸軍第一軍団司令部は、陸軍だけでなく、海軍も空軍も海兵も全体を統括して、中東・アジア太平洋全域に機動的に部隊を展開できる前線統合司令官の役割をはたす、文字通り、地球規模での戦力投入の司令塔に日本をしてしまうものです。

 みなさん世界のどこにそんな軍事力を必要とする脅威があるでしょうか。

 イラク戦争は、理由とされた大量破壊兵器がなかったことをアメリカ自身が認めざるを得なくなり、根拠は崩れ去りました。国連に加盟している一九一の国のうちイラク戦争を支持した国は四九、そのうちイラクに軍隊を送ったのは三七カ国にすぎませんでした。そのうちすでに十五の国が撤退、もしくは撤退を表明しています。残るのは、わずか二十二カ国だけになってしまいました。戦争反対の世論が圧倒的であり、それが増え続けているのです。

 アジアはどうか。ことし七月、日本は「東南アジア友好協力条約」に正式に加盟しました。「意見の相違または紛争の平和的手段による解決」「武力による威嚇または武力の行使の放棄」をかかげ、一九七六年、アセアン加盟の五カ国で発足した「アジアの不戦条約」とも呼ばれるものです。それから二十八年をへて、日本を含めアジアの一九の国が加盟する平和の枠組みが着実に発展しているのです。

 これらの動きをみるなら、アメリカがやろうとしている基地の再編・強化がいかに世界の平和の流れに逆行しているか、明白ではありませんか。

 同時に許せないのは日本政府の姿勢であります。

 政府は先週の九日、イラクへの自衛隊派兵を一年間延長する決定を行いました。しかし、これは、イラク戦争の「大義」とされたことが根底から崩れたこと、ファルージャでの住民無為差別攻撃など無法な武力弾圧がイラク情勢を泥沼化させていること、派兵先のサマワを「非戦闘地域」としてきた政府の説明が成り立たなくなったことから、派兵の根拠はすべて崩れ去ってしまったうえでの決定でした。

 さらに政府は一昨日、新しい「防衛計画の大綱」を決定しました。ここでは、これまでまがりなりにもかかげられていた「専守防衛」が投げ捨てられ、自衛隊が米軍と一体となって世界のあらゆる地域に軍事介入する方向がより露骨に表明されました。これらに共通するのは、ただただアメリカに付き従うという対米従属そのものの政府の姿勢です。

 こんな危険な日米政府のたくらみを決して許してはなりません。

 米陸軍第一軍団司令部のキャンプ座間移転反対の世論は、党派を超えて広がっています。たとえば座間市では、この十月に、市と市議会、市民代表による「キャンプ座間米陸軍第一軍団司令部移転等に伴う基地強化に反対する座間市連絡協議会」が結成されました。相模原市でも市議会と教育委員会、農業委員会、PTA、農協、商工会議所、消防団、交通安全協会など多くの団体が「米軍基地返還促進等市民協議会」を結成して活動されています。

 「国民こそ主人公」です。なによりも地元住民の多数が立ち上がり、さらに沖縄をはじめ、全国各地で米軍基地「再編」強化に反対してたたかう皆さんと連帯し、国民多数の声とするならば、日米政府を追い詰め、必ず打ち破ることができます。おおいに意気高く頑張ろうではありませんか。

 そして、基地のない日本をめざして、そのおおもとにある安保条約を廃棄させようではありませんか。

 日本共産党は皆さんとともに、最後まで奮闘することを誓い、挨拶とします。