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2004年10月21日(木)「しんぶん赤旗」

米軍基地国家日本 これが実態

市田書記局長が国会で告発した

総面積・東京23区の1.6倍 主力は海外殴り込み部隊


 日本共産党の市田忠義書記局長が二十日の参院予算委員会で生々しく告発した「米軍基地国家・日本」の姿――。世界にも類例のない、その異常な実態を見ました。


80年の2倍に膨れる

基地総面積
図:在日米軍基地総面積と東京23区総面積の比較

 日本には、米軍基地が全国に百三十五カ所(自衛隊との共同使用を含む)もあります。

 総面積は、東京二十三区の面積の一・六倍にものぼります。基地の総面積は一九八〇年と比べると、二倍にも膨れ上がっています。

 米兵数も、ソ連崩壊後に劇的に減少したヨーロッパと比べ、極めて異常です。

 市田氏の調べによると、ヨーロッパに駐留する米軍は、およそ十五年前には三十一万人でしたが、今では十一万七千人へと、三分の一に減少。一方で、日本はほぼ横ばいで、現在は五万八千人。このため「米国が海外に(軍隊を)派遣している国の中では、イラクを除いては一番多い」(ワスコー在日米軍司令官、八月二十六日の日本記者クラブでの講演)という事態になっています。

 しかも、在日米軍の主力は、文字通り、「日本防衛」とは関係のない海外遠征=“殴り込み”専門の部隊です。

 ▼沖縄や岩国基地(山口県)を中心に駐留する「海兵遠征軍」▼横須賀基地(神奈川県)を母港にする「空母打撃群」▼三沢基地(青森県)や嘉手納基地(沖縄県)の戦闘機部隊などでつくる「航空宇宙遠征軍」――などが居座っています。実際、これらの部隊は、イラク戦争やその後の軍事占領・支配にそろって出撃しています。

イラク出撃を最優先

沖縄ヘリ墜落
図:イラク戦争と占領・支配に出撃した主な在日米軍部隊

 八月十三日に沖縄県宜野湾市で発生した米海兵隊CH53Dヘリの墜落事故も「米軍基地国家」の実態を示すものでした。

 十月八日、米軍の事故調査報告書が公表されました。事故の直接の原因は、ヘリの後部回転翼のボルトを締めるコッターピン(割りピン)が整備中に取り外されたため、飛行中にボルトが取れ、後部回転翼が制御不能になったというものです。

 コッターピンがなぜ取り外されたのか。報告書は、「八月十四日に強襲揚陸艦エセックスと第三一海兵遠征部隊(31MEU)に向けて(ヘリを)飛ばす」ため、八月十日から急ピッチで作業を行ったため、整備手順をめぐって「整備場に混乱があった」ことを指摘しています。

 通常、海兵隊では八時間の睡眠を確保するよう定められていますが、実態は「三日連続で十七時間勤務した」「夜勤は一日十六時間で、日勤は一日十四時間だった」「睡眠不足で手の震えが止まらない」などというものでした。

 エセックスと31MEUはイラク軍事支配のため、八月二十三日にイラクへ向けて出撃しました。事故機と同型のCH53D六機は二十二日、沖縄県内外の反対世論を無視し、普天間基地からエセックスに乗り込みました。

 何がなんでも予定通りにイラクに向かうため、ずさんな整備を行って事故を起こし、事故原因が究明されていないうちから事故機と同型機を飛ばす――。イラク軍事支配への出撃を住民の安全より優先させた今回の事故も、「米軍基地国家」の姿を象徴するものです。

ドイツ、韓国の5倍超

駐留経費負担
グラフ:各国の駐留米軍に対する駐留負担の非核

 在日米軍の居座りを許している大きな要因の一つは、日本政府が莫大(ばくだい)な米軍駐留経費を負担していることです。

 米政府は「米軍を本国に置くよりも、日本に置いた方が安上がりだ」と公言しています。

 米国防総省の報告書によると、日本が負担している米軍駐留経費(四十六億一千五百万ドル)は、ドイツ(八億六千二百万ドル)や韓国(八億五千万ドル)の五倍を超えます。日本を除く米国の同盟・友好国二十四カ国の米軍駐留経費負担のすべてを合わせても、日本はその一・六倍で、けた違いです。(グラフ)

 しかも、米軍駐留経費負担のうち、日本の「思いやり予算」にあたる「直接支援」(注)で比較すると、日本(三十四億五千七百万ドル)は二位の韓国(四億六千五百万ドル)の七倍超。ドイツ(八百万ドル)の四百三十二倍です。同盟・友好国二十四カ国全部合わせたものの、四・六倍にもなります。