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2003年11月12日(水)「しんぶん赤旗」

NHK討論番組での

市田書記局長の発言


 日本共産党の市田忠義書記局長は十日夜、NHKの討論番組に出演し、選挙結果の受け止めや雇用、年金・消費税、イラク問題などについて発言しました。

「二大政党制」−−多様な意見を切り捨て

 選挙結果について市田氏は、「自民、民主両党が憲法や消費税など国政の基本問題で同じ流れに合流しながら政権選択を争うという複雑な様相の選挙だった」と発言。「消費税増税と憲法改悪という二つの悪政に反対する党の立場を多くの国民に知ってもらうという点で力が及ばなかった」とのべました。

 民主党の岡田克也幹事長は「自民か民主かの政権選択の選挙で政治のあり方を一歩前に進めた」と自賛しました。これに対し、市田氏は、与野党の第一党しか選択肢を設けない二大政党制を批判、「国民の多様な意見を反映するのが民主主義にとって大事だが、それを切り捨てていくやり方に持っていく二大政党制は本来のあり方からいってよくない」とのべました。

小泉「改革」−−中小企業に痛み

 小泉路線について自民党の安倍晋三幹事長は「改革は前に進んでいる」と成果を強調。市田氏は、不良債権の早期最終処理方針で、中小企業を不良債権と決めつけて融資を止めるなど、中小企業向けの貸し出しが四十七兆円も減っていることを指摘し、「中小企業対策費は年千七百億円だが、在日米軍に二千五百億円も思いやり予算をつけ、いったいどちらを大事にしているのか疑いたくなる」とのべました。

 雇用対策については、サービス残業をなくすだけで百六十一万人の新たな雇用が創出できるというシンクタンクの試算も示し、「小泉首相もサービス残業が労基法違反の犯罪行為だと国会で認めた」と、サービス残業の根絶を主張。とくに深刻な若者の雇用で、百八万人の若年者を派遣社員やアルバイトなどに置き換えている大企業に社会的責任を果たさせるよう、政府の働きかけを求めました。

道路公団、郵政−−国民の立場から民営化に反対

 道路公団民営化問題で市田氏は、ムダな高速道路をこれ以上つくらないために国幹審(国土開発幹線自動車道建設審議会)の整備計画のうち残る二千百キロの建設を凍結して見直し、四十兆円の債務を国民におしつけないこと、借金は通行料金収入から計画的に返済すれば、段階的な料金引き下げと将来の無料化ができるとのべました。

 郵政民営化については、民営化の発想が国民の立場でなく、銀行がもっともうけ口を増やしたいというのが一番の理由だとして反対。世論調査で58%が国営化のままでいいと答え、全国一律の郵政サービスが民営化すればもうけの対象になって過疎地などの郵便料金が高額になる恐れもあると指摘しました。

年金−−国庫負担二分の一への引き上げ先送りは不信広げる

 年金問題では、日本共産党以外の党が先送りの考えを明らかにしている基礎年金の国庫負担二分の一への引き上げについて、いつ実施し、財源をどうするかが議論になりました。公明党の東順治国対委員長は「(与党)協議の軸に私たちの案を据えたい」と発言。岡田氏は「(財源を)所得税の増税(でという公明党案)は一つの考え方」だとのべました。

 市田氏は、国庫負担を来年二分の一にするというのは法律の付則に明記されており、「国民への約束」だとのべ、「それをやらないと、いっそう年金への不信を募らせる」と批判。財源については、公明党案のように増税に頼らず、ムダな公共事業の削減や道路特定財源の一般財源化などで生みだせると主張しました。

 東氏は「公共事業を削るということは簡単にできない」とのべました。これに対し、市田氏は公明党自身がかつては公共事業を削って七兆円を社会保障に回すと宣伝していたことを指摘。東氏の発言は「公共事業のムダを削る気はないと言っているのと同じだ」と批判しました。

消費税−−もっとも反福祉的な税金

 年金制度の財源に将来、消費税をあてることについて、岡田氏が肯定しました。市田氏は「消費税は収入の少ない人ほど負担が多いわけだから、もっとも反福祉的な税金だ」と批判しました。国・地方の税金が社会保障に公的給付としてかえってくる比率を欧米並みの四割に引き上げれば十兆円の新たな財源ができると指摘。雇用拡大による年金の支え手の安定化や、税と社会保険料の企業負担を欧米並みに引き上げ、高額所得者や大企業に応分の負担を求めることで、今の給付水準は維持できるとのべました。

 安倍氏は、社会保障全体を「基本的に消費税でみていくしかない」と大増税路線を容認。東氏も「消費税で対応すべきという判断をしなければいけない時が来るかもしれない」と同調しました。

イラク派兵−−自衛隊員が命失う危険高い

 イラク問題で市田氏は、派遣される自衛隊員が死亡した場合の弔慰金が六千万円から九千万円に引き上げられたことをあげ、隊員が命を失う可能性が高いということだと指摘。イラクには「非戦闘地域」などないとのべ、「(イラク戦争の)『大義』だった大量破壊兵器は見つかっていない。あの戦争はどういう戦争だったかという原点に立ち返って、いまからでも自衛隊の派兵は中止を決めるべきだ」と強調しました。

 日米関係について市田氏は「普通の付き合いをすべきだ。(いまは)異常なアメリカいいなりだ」と批判。日米安保条約を廃棄して対等・平等の友好条約を結ぶことが必要だと主張しました。

国民の暮らし応援、憲法守って平和外交へ

 最後に、市田氏は「主権在民、国民が主人公の政治にきりかえていく。財界応援ではなく、国民の暮らしを応援する」「アメリカいいなりではなく、憲法を守って平和の外交に転換する。そういう方向に、国民の声にこたえてがんばりたい」とのべました。