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2003年8月28日(日)「しんぶん赤旗」に記事を掲載

〔HP限定〕

市田書記局長がFM番組に出演


菅原 J−WAVE、「ジャム・ザ・ワールド」、お知らせのあとは、日本共産党の市田忠義書記局長をお迎えして、北朝鮮の核開発問題などを協議する6カ国協議についてうかがっていきたいと思います。お聞き逃しなく。

(CM)

北朝鮮問題六ヵ国協議のどこに注目?

菅原 さて、先ほどもお伝えしました通り、今日から北京で6カ国協議が始まりました。はたして北朝鮮は、アメリカが主張する検証可能な核開発の破棄を受け入れるのか、そして、日本がのぞむ拉致問題の解決は実現するのか、世界中の目が北京に注がれています。

 そこで、今日はですね、この6カ国協議を野党側はどう注目して見守っているのか、この方にズバリおうかがいしたいと思います。

 ご紹介いたしましょう。日本共産党の市田忠義書記局長です。こんばんは。

市田 こんばんは。どうぞ、よろしく。

菅原 よろしくお願いいたします。さて、今回の6カ国協議なんですけども、市田さんは、どういう点に注目なさっていますか?

市田 北朝鮮の核開発問題というのはですね、日本や北東アジアにとってだけじゃなくて、世界の平和にとってもたいへん重要な問題で、これまで北(朝鮮)は、アメリカの2国間協議しかダメだといっていた。アメリカはそれを拒否していた。

 そういう中で中国の仲介や関係諸国の努力があって、6カ国が集まって、この問題を話し合いで平和的に外交的な努力で解決しようということで、今日からはじまっているわけです。

 そういう点では、例えば、あのイラク(戦争)の時のようにですね、力ずくで物事を解決しようという流れが、一方であるなかで、もしここで北(朝鮮)の核開発やめさせるという方向で、一歩でも前進を勝ち取れればですね、私はいろんな世界の懸案事項を外交的、平和的に解決する一歩が切り開かれる、と。

 そういう結果がでるかどうかを注目したいのと、拉致問題はですね、これは日朝間の2国間だけの問題でないと私思っているんですよ。

 というのは、北朝鮮にとっての一番の安全保障はね、これまで繰り返してきた数々の国際的な無法、ラングーン事件とか大韓航空爆破事件だとかですね、日本漁船だほ事件だとか麻薬の問題だとか、そういう問題をきちんと清算して、国際政治の仲間入りすることが、北にとっての一番の私、安全保障だと思うんですね。

 拉致問題も、そういう意味では、国際的な無法の一つだと思うんですよ。そこを清算するということが、国際社会の仲間入りする道でもあるので、単に日朝間だけの問題ではない国際問題でもある、と。

 そういう問題でも、一歩でも、まあすべてが、今度の6者協議でですね、解決しなくても一歩でも、そういう方向で前進すればですね、という点をおおいに注目したいと思っていますけどね。

北朝鮮は核問題を取引材料に使うべきではない

菅原 とはいえ、なかなかその拉致問題については日朝間でやってくれ、と。で、他の諸外国は、どちらかというと核問題の方に注目が集まっている現状があるわけなんですけど、まず、核問題なんですけども、金正日体制を保証する形で核の廃棄を求める。この点がひとつポイントになっていますね。これについて市田さんはどのようにお考えですか?

市田 その体制保証という点ですけどね、金正日の体制をどうするかはね、北朝鮮の国民自身が決めるべきことであって、ただ、北朝鮮の領土保全だとか主権の尊重という点では当たり前のことで、どの国であっても先制攻撃やるというのはよくないことですけれども、金正日体制を保証してくれたら、核問題を考えてもいいと、そういう取り引きに使うべき問題ではないと思うんですね。

 だいたい、その北(朝鮮)の核開発についていえば、自らが核拡散防止条約に1985年ですか、参加をしたし、それから1990年代のはじめにアメリカとの関係で、(米朝)枠組み合意をやって核開発はやらないという約束をしてたわけですよね。

 日朝ピョンヤン宣言の中でも、核問題に対する国際的な合意を全部守る、と。それを自ら破ったわけですから、やっぱり、そういう問題について国際的な約束ごとを北(朝鮮)が守るべきだということについて、私はねばり強く、相手にぶつけていくべきだと思いますね。

 だから、体制保証と交換条件にするような問題ではないと思いますね。

イラク復興は国連中心に、自衛隊派遣はイラク復興に一番の障害

菅原 なるほど、さあ、安全保障の問題でいうと、小泉総理は、先のイラク戦争で、アメリカに同調する立場を取りましたね。そしてまた、派遣の時期を先延ばしされそうなんですが、このイラクへの自衛隊派遣、共産党は一貫して反対の立場を通してきましたが、じゃ、具体的にどのようにすればいいとお考えですか?

市田 先ず、イラク戦争の問題なんですけど、私はイラクが大量破壊兵器を持ってるかもしれないというんだったら、国連が努力していたように査察によって問題を解決すべきだったと思うんですね。

 それを、イラク戦争をやっていまだに大量破壊兵器は見つかっていませんし、当時の情報がでっち上げ、ねつ造だったんじゃないかということもいわれていますし、これはイギリス国内でもアメリカ国内でも政権をゆるがすような、いま大問題になっているわけですね。

 ところが、日本はアメリカの態度、イギリスの態度に賛成して、戦争が一応形のうえで集結した、と。まだ戦闘続いていますけどね。そしたら、今度は自衛隊をだす、と。

 そうじゃなくて、私は不当な戦争のうえに不当ないま占領がおこなわれているわけで、やっぱり、イラクの今後の進むべき方向はですね、国連が中心になってイラクの国民の主権を尊重しながら、国際社会が協力して復興をはたしていく、と。

 ところが、あの米英占領軍に協力するために、日本の自衛隊をだすというのは、一番間違っていると思うんですね。やるべきは、医療とかね、水だとか食料だとか、そういう人道援助こそ、やるべきでね、自衛隊の派遣というのは、そういう方向に一番反する、現にいま泥沼状態でしょ。イラクの状況というのがですね。

 やっぱり、早くイラクの復興をね、国連中心にしながら事を進めていく、と。できるだけすみやかに米英軍が撤退をするという方向こそが私は、イラクの今後にとって大事じゃないかなあと思いますね。

菅原 イラク国民による自治が早く可能になることをのぞむ、と。

市田 そうですね。

拉致問題――北朝鮮が根本解決のために責任はたすべき

菅原 そして、日本が是非とも実現しなくてはならないのが、拉致問題の解決なんですけども、ここまでの小泉政権のこの問題に対する対応について、市田さんはどのようにお考えですか? 評価されていますか?

市田 小泉政権にもっともいろんな問題で、きびしい対決者として共産党はがんばってきたわけですけども、この拉致問題についてだけいいますとね、去年の9月17日に首相自らが北朝鮮に乗り込んで、対談やり、日朝ピョンヤン宣言を結んだわけですね。

 そこで、北朝鮮が数々の国際的無法を重ねてきたけども、はじめて拉致問題の事実を認めて、まだまだ不十分だけど一定の謝罪をしたわけですね。これはね、私はこういう問題を話し合いで平和的に解決する一歩を踏み出したという点ではね、積極的だっと思うんです。

 外交のことですから、いろいろ難しさはあるでしょうけども、やっぱり、ねばり強く交渉によってね、家族の問題もありますし、それから、発表されている以外の拉致被害者というのもいるわけですし、ベールに包まれている真相をはっきりさせてね、責任もはっきりさせる、と。ああいう話し合いで誤りを認めた以上、北朝鮮がきちんと根本的な解決のために、努力すべきだと思いますし、そのことを強く政府としてはね、迫っていくべきだと思いますね。

拉致問題解決と経済援助をからめるのは論外

菅原 ちょっと、極端な質問をぶつけてみたいんですが、今回、北朝鮮が拉致被害者の帰国をのむかわりに、ばく大な経済援助を要求した場合にですね、市田さんはどうしますか。市田さんならどうしますか?

市田 それはノーですね。

菅原 ノー。

市田 交換条件にするべき問題じゃないと思うんですよね。人道援助は人道援助で区別して考えればいいわけでね、帰してやるかわりに金だせ、と。そんな拉致というのは北朝鮮が一方的におかした国際的犯罪行為ですからね、それをお金と交換でというのは論外の話で、私はきっぱりノーと。

菅原 きっぱりノー。

市田 そんな交換条件を突きつけるのは間違っているというべきだと思いますね。

総選挙の準備は万全

菅原 さあ、だんだん具体的なお話が出てきましたが、今年は年内の総選挙が待っていますね。6カ国協議の結果も微妙に影響しそうなんですけど、こちらの方は準備、大丈夫なんですか?

市田 万全です。

菅原 万全!

市田 すでに衆議院の比例候補47人と、300の小選挙区すべての候補者を決めて、この間、発表したところですけども、近く選挙政策も発表できるように、いま着々と準備をしているところです。

マニフェストの本家は共産党?

問題は中味です

菅原 さあ、そのお話なんですが、いまさかんにマニフェスト(政権公約)という言葉がでてきますよね、マスコミでは。で、共産党としての具体的なお話をうかがいたいんですけども、政権公約といいますか、数値目標でも何でも結構なんですが?

市田 先ず、マニフェストということでいいますとね、共産党が本家本元なんです。

菅原 もともとはマルクス・エンゲルスの共産党宣言の言葉ですものね。

市田 150年前に(だされた)『共産党宣言』、英語のいい方でいいますと、「Manifesto of the Communist Party」ですからね。で、私ね、最近マニフェストというのが大はやりなんですけども、問題は公約と言おうがマニフェストと言おうが、問われているのは中味だと思うんですね。

 で、数値目標を決めて国民の前に公約を示す、と。これは大事なことだと思います。しかし問題は、マニフェストとよんだら、それを本当に守るのか、と。なんか格好だけつけてね、例えば私、日本で一番問われている問題は、たくさんあるけども、あのイラク戦争に付き従ったように、何でもアメリカいいなり、と。

 アメリカと軍事同盟を結んでいるフランスやドイツやカナダでも「本当の友人は、率直にものをいう」といっているんですね。日本はとにかく何でもアメリカがいえばね、それに従う、と。こんないつまでもアメリカいいなり続けていいのか、と。根本に私、日米安保条約があると思うんですけどね。

 暮らしの問題でいいますとね、率直にいっていま野党を見ましてもね、私たち以外、みんな小泉「構造改革」、賛成なんですよ。

 不良債権の早期処理と称して中小企業つぶして失業者増やすと。そういう小泉「構造改革」にノーを突きつけて、暮らしを応援する。いわば日本経済の6割をしめているのは、個人消費なんですね。

 要するに、国民のフトコロを暖める。将来の社会保障の不安をなくす、と。首切りを勝手にやらさないで、ヨーロッパで確立されているように、きちんとしたルールを決める、と。そういう改革の方向をね、いわば自民党政治の一番悪いところにメスを入れるという改革方向を示してこそ、本当のマニフェストじゃないかな。そういうマニフェストをいまわたしとこ、マニフェストと呼ぶかどうかは別として作っているところです。

菅原 どちらかというと、いままで政策といわれていたことが、このマニフェストという言葉が使われるようになって、もう一歩突き詰めた具体的な話になってきているような、そんな風潮があるような気がするんですよね。

 ですから、各党が離合集散する中で、共産党はわりと独自のスタンスを持ってらっしゃるじゃないですか。ですから、その辺のところをチラッとでもいいですから、具体的なお話をうかがいたいなと思っているところなんですが?

政権の担い手をかえることも大事かもしれないが、一番大事なのは自民党政治を変えること

市田 やっぱり、さっきいった自民党政治の一番問題点であるアメリカいいなりと、暮らしをないがしろにするという政策をやめさせる。これこそが一番の柱でね、いま作っている公約の柱もそこなんですよ。

 それでいまね、民主党と自由党が連合するという動きが急ピッチで進んでいますよね、私ね、政権のいわば担ぎ手を、組み合わせをどう変えるかということも大事かもしれないけども、国民が一番のぞんでいるはですね、政治の中味を変えてほしい、と。

 もう自民党政治じゃ我慢できないというふうに思っているわけですからね、自民党政治を継承するという方向だったらね、国民の期待を裏切ることになるわけで、われわれ民主党や自由党さん、同じ野党として一致点は国会ではおおいに共同しているんですけども、選挙ということになりますと、一番大事な根本の問題で意見が違う場合ね、これはフェアな論争をやりながら、いろなん方面から自民党を倒そうということで、やり合えばいいんじゃないかなと思っているんです。

菅原 ということで、そろそろ残念ながら、お時間の方が近づいてまいりました。実はですね、この番組では最後にみなさんのお好きな曲をおかけしているんですけど、市田さんからのリクエストナンバーをおうかがいしたいんですけど?

市田 BEGIN(ビギン)のですね、「その時生まれたもの」なんです。

 これは新幹線で、遊説とか出張でね、よく地方に行くんですけど、いまビギンの特集をやっているんですよ。JRが流している音楽をイヤホンで聞くんですけどね、なかなか面白いちょっと心に染みる曲だなと思ってね。歌詞がいいんですよ。

菅原 ああそうですか。

市田 そのね、夜空に輝く星、これもいいけども、小さな島の町明かり、これが大事だ、と。要するに、地域でつつましやかに暮らしている、市井の人々の光、灯というかね、これを大事にしたい。

 なんかイラク戦争のまっただ中で、BEGINが作ったらしいですよ。この歌はね。だから、沖縄の人ですから、小さな島の町明かりとね、イラクの町の人々のつつましやかな生活をね、ああいう武力でやっつけていいのかという思いとかが重なり合ってて、なかなか心に染みるなと思ったものですから。

菅原 それではラジオをお聞きのみなさんには、その点の歌詞の方もね、よく聞いていただきたいと思いますけどね、BEGINの「その時生まれたもの」です。今日は、ほんとお忙しいとこありがとうございました。

市田 どうも、こちらこそありがとうございました。

菅原 なんか阪神の大ファンということで、見てると携帯のストラップも阪神ですね。

市田 そうなんです、そうなんです、今年は…。

菅原 ぜひ今年、絶好調の阪神のように頑張っていただきたいなと思います。本当に今日はありがとうございました。

市田 ありがとうございました。

菅原 共産党の市田さんでした。どうもありがとうございます。

(BEGINの歌が流れる)

菅原 BEGINの「その時生まれたもの」に送られながら、市田議員がスタジオをあとにして行かれました。J−WAVE、ジャム・ザ・ワールドの水曜日は、私、菅原政志がおおくりしています。