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2003年8月24日(日)「しんぶん赤旗」

「青年に仕事を」署名を広げ、
就職難解決へ一歩を踏み出そう

市田書記局長の訴え

東京・渋谷


 日本共産党の市田忠義書記局長が二十三日、青年の雇用について東京・渋谷駅前でおこなった訴えを紹介します。


写真
訴える市田忠義書記局長=23日、東京・渋谷駅ハチ公口

 みなさん、こんにちは! きょうは、いま大きな問題になっている若い人々の雇用・就職問題で街頭からの訴えと署名活動をおこなっています。ご協力のほど、よろしくお願いします。

 私は、日本共産党の書記局長をしている市田です。“若者に、一生続けられるちゃんとした仕事を”と、青年のみなさんが立ち上がって、企業と政府に真剣な取り組みを求める署名をはじめられました。

 私たち日本共産党も、この問題は、青年の就職難を解決しひとり立ちをうながすと同時に、二十一世紀の日本の未来にかかわる重大問題だと考えています。その立場から国会でも、先日の党首討論で志位委員長がとりあげましたし、私も参議院の代表質問でたびたび取り上げてきました。

真剣に仕事を探す若者の姿に胸つかれる

 いま青年の就職難は、日本の歴史にかつてなかったほど、きわめて深刻です。今年三月の大学卒業者の就職率は55%、一九九〇年の81%から急落しました。高校卒業者の就職率は16・6%と過去最低です。

 私、きのう、渋谷にあるヤングハローワークに行ってきました。早朝から若者たちが窓口に列をつくり、真剣に仕事を探しておられる姿を見て胸をつかれました。しかし、パートやアルバイトばかりで正社員の口はほとんどありません。いま、若者の五人に一人、四百十七万人もの人が、フリーターという働き方を余儀なくされています。これでは、多くの若者が将来に不安を感じるのは当たり前です。学校を終えて、いろいろな夢や希望を持って社会に足を踏み出そうとする、その最初の一歩から、多くの青年が大きくつまずいてしまう。

 青年のみなさんのお話を聞きますと、何度面接をうけても採用されず、「自分は、社会に必要とされていないのではないか」と自信を失い、苦しんでいる人がいました。政治がこれをだまって見過ごすことは絶対にゆるされません。

このままでは日本の経済、社会の発展が困難に

 ところが国は、それは若者の考え方が変わったからだと、長い間、知らん顔をしてきました。しかし、ちゃんとした仕事につきたいと思っても、就職先がないというのが現実ではないでしょうか。最近、ようやく政府も、今年の『国民生活白書』で、「大幅なフリーターの増加要因としては、どちらかといえば企業側の要因が大きい」と、就職難の最大の原因が、大企業の人減らし・合理化による新規雇用の抑制にあることを認めました。

 この不況のなか、リストラ・人減らしはしかたがないと思う方もあるかもしれません。しかし、中小企業は、この不況下に青年労働者の雇用を三万人も増やしているのです。これはたいへんな努力だと思います。ところがそれとまったく逆に、大企業は、百万人以上も青年労働者の雇用を減らし、若者の就職難をまねいてしまったのです。

 その結果、いま日本社会は大変深刻な問題に直面することになりました。企業では、青年労働者の数が減ってしまい、これまで蓄積してきた独自の技術やノウハウが継承されないことが大問題になっています。

 また青年がいつまでも経済的に自立できず、親元からはなれられない、結婚して、家庭をもつことができない、子どもを産み育てる条件がないといった問題もうまれてきました。年金や健康保険などの保険料を払えない青年が増え、社会保険制度の根幹が揺らぎ始め、青年の将来の不安もいっそう大きくなっています。そして、このままでは、日本の経済、社会が、新しい活力をもって、継承・発展していくことが困難になってきています。

サービス残業やめさせれば、就職難を改善できる

 もう一つは、死んでしまうほどの長時間・過密労働の蔓延(まんえん)です。いま職場では、運良く正社員になっても、こんどは、いなくなった人の分まで仕事をこなさなければならず、それこそ、休日出勤はあたりまえ、毎晩家に帰るのは夜中という、長時間労働がまかりとおっています。一人の青年が二人分働かされている状態です。ところが給料は、残業代も出なければ休日出勤手当ても出ないというのが実情ではないでしょうか。

 みなさん、一人の青年に二人分の仕事を押し付けるのはやめて、僕たち、私たちに仕事をまわせの声を、大きく広げようではありませんか。実際に民間の研究機関の研究でも、サービス残業を一掃すれば新たな雇用が百六十一万人も生まれ、青年の就職難を大きく改善できることが明らかになっています。

 こんなゆがみ、どうやったら解決できるのでしょうか。もちろん、企業、とくに大企業にきちんと責任を果たしてもらわなくてはなりません。とくに、サービス残業は労働基準法にも違反する犯罪行為ですから、直ちにやめさせなければなりません。

 同時に国の責任も重大です。激しい競争社会の中では、一つひとつの会社の努力だけでは限りがあります。すべての会社がまもらなければならない共通のルールを政治の責任で定めて、これを守らせることがどうしても必要です。

 同じ資本主義国でも、フランスやドイツでは、サービス残業はもちろん、残業そのものが法律できびしく制限され、労働者の生活が守られています。それだけではなく、雇用を守る責任など、企業の社会的責任も厳しく求められ、イギリスにはそのための担当の大臣までおかれています。日本でも、ヨーロッパ並みのまともなルールを確立し、政府が責任を持って企業に守らせることが緊急に必要ではないでしょうか。

生活と権利を最優先する政治こそ、いま求められている

 ところが小泉内閣は、大企業のリストラ・人減らしを、「痛みに耐えて」とか「構造改革」などといって応援し、むしろ青年の就職難を促進する役割を果たしてきました。これでは政治の果たすべき役割・方向が反対です。リストラ・人減らしやサービス残業、長時間労働の強要など大企業のやりたい放題にストップをかけ、労働者、国民の生活と権利を最優先する方向に政治の向きを切り替えることこそ、いま求められている改革ではないでしょうか。そしてそれは可能です。

 たとえば、日本共産党はサービス残業をなくすために、国会で二百回以上も質問、根絶のための法案も提出しましたが、昨年一年間で、八十一億円もの未払い残業代を支払わせることができたのです。先日の党首討論では、わが党の志位委員長にこたえて、小泉首相は、若者の雇用問題は「看過できない大事な問題」だと認め、「ご指摘を踏まえて雇用対策にいっそう力を入れる」と答弁せざるをえませんでした。

 みなさんにご協力を呼びかけている「青年に仕事を」の署名は、青年の就職難を打開するために、政府と企業が最低限やるべきことがかかげられています。この署名を大きく広げ、政治を動かすことで青年の就職難を解決する第一歩を踏み出そうではありませんか。日本共産党は、多くのみなさんと力をあわせて、青年と日本の明るい未来のために、全力をつくす決意です。