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2003年2月17日(木)「しんぶん赤旗」

NHK「日曜討論」

市田書記局長の発言


 イラク問題や北朝鮮問題を討論した十六日のNHK「日曜討論」で、日本共産党の市田忠義書記局長の発言(大要)を紹介します。番組には、市田氏のほかに、自民党・山崎拓、公明党・冬柴鉄三、保守新党・二階俊博、民主党・岡田克也、自由党・藤井裕久、社民党・福島瑞穂の各党幹事長が出席、司会はNHKの山本孝解説委員がつとめました。

米の武力行使後押しの多数派工作――日本政府の態度は世界の流れに逆行

 イラク問題で、国連安保理への査察結果の追加報告について、山崎氏は「査察を継続してもどの程度実態が明らかになるか、疑問が残る」とのべ、三月一日の再報告まで待ちたいとしました。

 市田 日本共産党としては、これまでも、査察の継続による平和解決が望ましいと一貫していい続けてきました。

 今度の国連への二つの報告をみると、確かにイラクの説明の不十分さ、ミサイルの違反などの指摘もありますが、全体としてはこの間の査察の成果を強調して、引き続き査察を継続すべきだと(しています)。たとえば、“イラクの武装解除にはもっと査察に時間が必要だ”ともいっているわけですから。しかも、安保理十五カ国のうち十二カ国が査察の継続に賛成している。国際世論もそういう状況です。

 そういう状況の中で、日本政府の態度ですが、“支持するともしないともいわないのが国益だ”、十四日の報告を待ってから判断する、こういうことをおっしゃった。

 ところが、十四日の判断を待つまでもなく、すでに非常任理事国にアメリカの戦争行為を事実上後押しするような決議の採択の多数派工作をやる。これは世界の流れに逆行している、そういう態度はとるべきでない。いまの二つの報告をふまえて、この局面にふさわしく、査察の継続と平和解決という立場を政府は言明すべきだと私は思います。

冬柴氏「戦争反対は利敵行為」の暴言―市田氏がきびしく批判

 これに対し、冬柴氏は「アメリカの圧力があるから(イラクは査察に)応じている」「その圧力を抜くような、利敵行為のような、サダム・フセインに利益を与えるような、戦争反対とか、それはむしろ解決を先延ばしする」とのべました。

 市田 戦争反対が利敵行為だと冬柴さんはおっしゃった(冬柴「そうよ」)。きわめて重大な発言です。利敵行為をやめようと思えば、戦争をやればいいということになる。安保理の大多数の国が査察を継続して平和的解決をすべきだというが、これも利敵行為ということになる。

 私たちは、イラクが正しいなんていってない。大量破壊兵器を持っている可能性があるから、査察をやろうと決めたわけです。戦争反対というのはイラクを利するのではなく、大量破壊兵器をなくす道はいまの査察を継続させることだというのが、国連で報告されたことです。

 冬柴 アメリカは圧力をかけている。戦争をやりますよといっているけど、やっていないわけですから。圧力をかけているわけ。それと違うことをいうということは、相手にとって利敵じゃないですか。

 市田 だから、戦争反対は利敵行為なんですね。

 冬柴 戦争反対もクソもない。圧力ですよ、圧力。

 市田 ごまかしたらダメですよ。

査察継続による平和的解決のためにこそ努力すべきだ

 国連で武力行使容認決議があった場合の対応に話がすすみ、市田氏は、次のようにのべました。

 市田 (武力行使に)反対です。私は、(いま大事なことは)新しい決議ができる、できないという話ではないと思う。世界が査察を継続して平和的な解決をというのが圧倒的な世論になり、国連の舞台でもそうなっているときに、やはり査察の継続による平和解決のために日本政府が努力すべきだと思うのです。

 冬柴氏は、武力容認決議がないもとでのイラク攻撃に「反対だ」とのべたのにたいし、山崎氏は「新しい国連決議が出るのが望ましい」と発言。岡田氏は「与党の中で対応が違っている」と指摘しました。

北朝鮮の核問題――日朝平壌宣言の当事国として外交交渉で解決を

 北朝鮮の核問題で、市田氏は、国際原子力機関(IAEA)が、国連安保理での協議に付託したことについて、次のようにのべました。

 市田 日朝平壌宣言に明確に、核問題についての国際的取り決めを順守すると、北朝鮮も日本政府との間で合意をかわしているわけですね。これは直近の国際的にも意義を持つ宣言だと思うのです。

 日本は当事国ですから、北朝鮮はその約束を破ったわけですから、しかもNPT(核拡散防止条約)体制から脱退するだとか、これまでの取り決めをほごにするわけですから、やっぱり非難されるべきは私は北朝鮮だと思うのです。だから、これについては、当事国として堂々とものをいう。

 同時に、日朝間にはいろいろな懸案事項がありますから、これも日朝平壌宣言で包括的に問題を処理するということになっているわけですから、包括的に処理する。

 これは決して米朝間の問題だけではないわけで、日本と北東アジアの平和と安全にとっても大事だ。あの平壌宣言をみますと、「関係諸国間の対話を促進し」という言葉があるんですよね。こういう文言が入ったのは、(北の核問題についての)国際文書としてははじめてですよ、こういう問題では。関係諸国とも大いに話し合いもやって、平和的に解決すべきです。IAEAが国連に付託したのも、平和的解決、外交交渉でといっているわけですから、そういう枠内でやるべきだと思います。

 番組終了まぎわになって、冬柴氏は、自分の発言をまた持ち出しましたが、弁明するばかりで、撤回しませんでした。

 冬柴 さっき、市田さんが、戦争反対したら利敵行為だといったように鬼の首をとったようにいうから。

 市田 取り消したらいい。

 冬柴 イラク対国際社会のなかにあって、アメリカが圧力をかけているのを、圧力を抜くようなことは相手を利することではないでしょうか。

 市田 撤回しなさい。