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2003年2月1日(土)「しんぶん赤旗」

イラク攻撃・有事法制反対中央集会での

市田忠義書記局長のあいさつ

(大要)


 日本共産党の市田忠義書記局長が、三十一日夜に東京・日比谷野外音楽堂で開かれたイラク攻撃と有事法制に反対する「1・31緊急中央集会」で行ったあいさつ(大要)は次のとおりです。


 
1・31緊急集会であいさつする市田書記局長=31日、東京・日比谷野外音楽堂
 
 みなさん、こんばんは。日本共産党の市田です。集会参加のみなさんに、日本共産党を代表して心からの連帯のごあいさつを申し上げます。

 私たちはいま、二十一世紀を、国連憲章を守って平和な秩序ある世界にしてゆくのか、それとも、弱肉強食の無法な世界にしてしまうのか、重大な岐路にたっています。

査察による解決努力を妨害するブッシュ政権

 さる二十七日、イラクにたいする国連査察団の調査の報告が行われました。報告では、イラクが大量破壊兵器をもっているという「決定的証拠」は示されませんでした。同時に、イラクが査察に完全に協力していないことも指摘されました。そして、この仕事にあたった当事者たちの結論は、査察は継続されるべきだ、ということでした。

 みなさん、いま重要なことは、十分な時間をかけて査察をおこなうこと、そして、戦争によらず、国連の枠組みのなかで平和的に解決するために引き続き国際社会が努力をつづけることではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 私たちは、イラクが国連決議を無条件で順守することを求めるものであります。同時に、アメリカに対し、国連を無視した一方的な武力行使の計画を放棄することを強く求めるものであります。(拍手)

 ところが、ブッシュ大統領は二十八日の一般教書演説で、新たな国連の決議がなくても、「友好国を率いて」イラクへの戦争を強行するかまえを明らかにしました。ブッシュ大統領は、「大量破壊兵器をもった無法者政権が、アメリカや世界が直面する深刻な危険だ」といいました。

 しかし、なぜいまイラクを急いで攻撃しなければならないのか。その「証拠」も説得力ある根拠もしめすことができなかったではありませんか。(「そうだ」の声)

 国連が、査察によって大量破壊兵器の有無を検証する努力をおこなっている最中に、一方的・独断的に「大量破壊兵器を保有している」ときめつけ、国連を無視した一方的な軍事行使を公言するアメリカの態度は、国際社会が取り組んでいる査察による解決への努力を妨害するものであります。それは国連憲章、国連決議を無視するものであり、絶対に許すことはできません。(「そうだ」の声、拍手)

世界中に広がる戦争反対の声と行動

 いま、こうしたアメリカの横暴にたいし、「戦争反対・平和を守れ」の声が、みぞうの規模で世界中に広がっています。

 特に私が強調したいのは、アメリカの同盟国であるフランス、ドイツ。アメリカに基地を提供しているNATO加盟国トルコをはじめ、イラク周辺の中東諸国などが、こぞって反対の声をあげていることであります。

 たとえば一月二十三日、トルコがよびかけたイラク周辺六カ国外相会議での共同声明は、イラク問題の平和的解決をあらためて呼びかけつつ次のように述べました。

 「この地域の国々は、これ以上のあらたな戦争、またそれがもたらすいかなる破壊的な影響のもとで暮らすことも望まない」

 フランスのシラク大統領は、「戦争は宿命ではない。それは常に失敗の確認であり、最悪の解決策だ」。アメリカが単独で軍事介入を決定する場合、「フランスは、それが国際社会の枠外であることを確認せざるをえない」と表明いたしました。

 おひざもとのアメリカ国内ではどうでしょうか。ノーベル賞受賞者四十人がイラク攻撃反対の共同声明を発表しました。下院の民主党、百二十二名の議員が、性急な軍事行動を控え、国連査察チームに十分な時間を与えるようブッシュ大統領あてに書簡を送りました。映画俳優のロバート・レッドフォードも「政府は、イラク戦争にのりだす前に国民にその理由を説明すべきだ」と、ブッシュ政権を厳しく批判しました。

 戦争がはじまる前に、これだけの規模で戦争反対の声がまきおこったのは、歴史上はじめてであります。それはアメリカのイラク攻撃が国際ルールに反する無法なものであり、どんな政治的立場にたっている国や人々でも容認できないものだからであります。(「そうだ」の声)

 こうした世界の人々と連帯して、日本でも戦争に反対する行動がいま大きく広がりつつあります。世論調査でも戦争反対が七割、六割以上がアメリカとの協力は慎重にと、こういう声であります。

 日本共産党は、この世論と運動をさらに前進させるために、みなさん方とともに、大いに語りあい、行動していく決意であります。

平和解決の流れに逆行する日本政府

 平和的な解決を求める、こうした世界の流れの中で日本政府のとっている態度の異常ぶりはきわだっています。

 小泉総理はきょうの施政方針演説のなかで、世界平和にかかわるこれだけの大問題をたった二行半でかたづけ、「イラクが現在おこなわれている査察に対して、無条件、無制限に協力し、すべての国連の安保理決議を実際に履行することだ」と述べるだけで、イラク攻撃に反対する、とは一言も述べませんでした。それどころか、昨日の予算委員会では、軍事的圧力をかけることは必要だとさえ述べました。

 イラクに国連決議を順守することを要求するのは当然であります。全世界がそれを求めています。同時に世界は「アメリカも国連憲章や国連決議を守れ」と迫っているのではないでしょうか。なぜ、日本の総理大臣はそれをいえないのか。「国際社会と協調しつつ外交努力を継続する」というなら、こうした平和の流れに合流することこそ、憲法九条をもつ国の政府が、真っ先にやらなければならないことではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 「仮定の話」などといって、態度表明を回避してはなりません。だいたい有事法制を提案したときは、「備えあれば憂いなし」と仮定の話ばかりしていたではありませんか。しかも、イラク問題は仮定の話ではありません。アメリカは一方的武力行使を公言し、現に大量の部隊を展開しているのであります。いまこそ、米国にたいして、国連を無視した一方的な武力行使に反対し、協力を拒否することを明言すべきではないでしょうか。(「そうだ」の声)

 先に述べたようにアメリカの同盟国を含む世界の多くの国々が、「国際ルールを守れ」と、平和的解決のために力を注いでいるときに、イージス艦の派遣や有事法制など軍事的対応のみに憂き身をやつす日本政府の姿は、世界の流れに逆行するものと言わざるを得ません。

思想・政治的立場こえ草の根から運動強めよう

 国連によれば、もしイラクへの攻撃がおこなわれれば、数十万人の罪なき市民が被害を受け、国内難民は二百万人にのぼると予想されています。

 いまこそ、思想・信条・政治的立場の違いをこえて、草の根から「戦争反対、平和を守れ」の声をあげていこうではありませんか。(拍手)

 私たちは侵略戦争の反省のうえに、平和の誓いをこめて勝ち取った世界に誇る日本国憲法をもっています。その私たちには、戦争をゆるさず、国連憲章を守り、イラク問題の平和的解決のために、力を尽くす国際的な責務があります。この自覚にたって、さらに世論と運動を広げるために、ともに奮闘しようではありませんか。

 私たち日本共産党もみなさんとともに、全力をあげてたたかうことをお誓いして連帯のごあいさつとします。(大きな拍手)