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都議会議員選挙での応援演説(大要)

2001年6月17日(日)東京・西武小平駅北口


1. 小泉内閣の高い支持率は・・・自民党政治を変えたいという国民の思いの表れ
2. 機密費にはフタ
3. 最悪の経済対策・・・不良債権の最終償却
4. 消費税3%へ引き下げ、社会保障改悪の凍結、サービス残業止めさせ雇用の確保
          ・・・日本共産党の緊急提言でくらしと経済の立て直しを
5. くらしと福祉を切り下げてきた石原都政・・・自治体の仕事として失格
6. 日本共産党の躍進で切り捨てられた福祉の復活を



 小平駅をご利用の皆さん、また暑い中を街頭演説会にお集まりのみなさん、こんにちは。日本共産党の書記局長をしております市田忠義でございます。

 一昨日から東京都議選がはじまりました。みなさんのいのちとくらしのかかった大変大事な選挙です。

 4年前の選挙、みなさんの大きなお力で26議席、都議会第2党に躍進させていただきました。衆議院に置き換えますと、およそ百議席に匹敵するぐらいの大きな前進でした。都政が大きく動きました。今度は、さらに日本共産党を大きく躍進させていただいて、都民のみなさんの切実な声がさらに都政に届きますように、まずはじめに心からお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。

【小泉内閣の高い支持率は、自民党政治を変えたいという国民の思いの表れ】

 
 さて、小泉内閣が誕生して50日余りがたちました。「自民党をかえる、日本をかえる」といって自民党の総裁になり、総理になりました。自分の党をこれほどダメといって総裁になった人はおりません。

 それにしても、どの世論調査見ましても、大変高い支持率です。八割から九割。どうして小泉内閣の支持率がそんなに高いのか。私は、これまでの自民党政治があまりにもひどすぎた。なんとかくらしや景気をよくしてほしい、お金で動く汚れた政治を改めてほしい。こういう声が、全国津々浦々に渦巻いているからだと思うんです。

 先日、ある青年団体のみなさんが、東京の渋谷の駅頭で若い人々20人に街頭インタビューを行いました。20人とも「小泉内閣に期待している」、そう答えられたそうです。

 どういうことを期待しているか。尋ねてみますと、「消費税引き下げてほしい」「リストラ、ただ働きのサービス残業やめさせてほしい」「若者の就職難を解決してほしい」、こういう答えばっかりだったそうです。

 「もっと痛みを与えてほしい」とか、「憲法九条かえてください」、そう答えた人は1人もいなかったそうです。

 わたしは、小泉内閣の人気というのは、いまの自民党政治をなんとか変えてもらいたい、そういう国民の切実な要求をともなった前向きの流れだと思うんです。

 【機密費にはフタ】


 だったら、小泉さん、はたしてこの国民の期待にこたえてくれるのでしょうか。
 今年の通常国会が始まってから、KSD、機密費などをめぐって、自民党の金権腐敗体質が大問題になりました。けっして過去の問題ではないと思うんです。

 私たちの税金が、領収書もなしに飲み食いに使われ、こともあろうに消費税導入の際の野党対策費として使われていた。歴代の官房長官が生々しい証言をいたしました。宇野内閣の官房長官をやっていた、塩川さんという方、なかなか正直な証言をテレビでされました。自分が官房長官時代に機密費のなかから野党対策としてお金を配った。自民党の国会議員だけど「正直な人だな」と思いました。そこで国会で、「あなたがテレビで証言されたことは間違いありませんね、事実ですね」、と念のために確かめましたら、「忘れました」「あれは錯覚でした」。三ヵ月前にテレビで語ったことを、小泉内閣の閣僚になったとたんに、物忘れが激しくなる。小泉総理大臣に、「こういう人を大臣に任命して、あなたは一体どう思うか」と尋ねたら、「人間の記憶には人によって差がある。忘れることもあるでしょう」。これが小泉さんの、答弁でした。

 「君の名は」というラジオドラマがあったことを、年配の方は覚えておられると思うんです。あの冒頭のナレーション、大変有名になりました。朝日新聞に、やくみつるさんという漫画家がそのナレーションをもじって、痛烈な皮肉を書いておられました。何とかいてあったか。「忘却とは忘れ去ることなり、忘れえずして忘却を装う心のやましさよ。君の名は・・・塩川正十郎。」なかなか、うまいことを言うな、と思って私も読みましたが、小泉さんは「機密費にもメスを入れます。タブーなしにどんな問題も改革するんだ」、そういって総理大臣になりながら、自分たちにとって都合の悪いことは臭いものにはフタ。これではみなさん、改革の名が泣くんじゃないでしょうか。これまでの自民党政治と少しも違わないではありませんか。

 【最悪の経済対策・・・不良債権の最終償却】

 
 不良債権とは何でしょうか。まじめに企業活動やってるみなさんが、一生懸命努力しているけれども景気が悪いのでモノが売れない、そのために計画通りに銀行から借りている借金が返せない。企業からみれば借金、債務。銀行からみるとこれを不良債権と呼ぶそうです。ほとんどが中小企業の銀行に対する借金なんです。景気が良くなればものが良く売れて、きちんと計画どおりに返せる。ところが、そういう中小企業には融資をストップしなさい、そして担保にとっている土地を売り払って企業つぶしてでも資金を回収しなさい、というのが不良債権の最終処理の中味です。ほとんどが中小企業。倒産統計を専門に扱っている調査機関、帝国データバンクの情報部長さんは、「景気が最悪のときに、最もやってはならないこと」だと述べておられます。私どもの志位委員長が国会で、こんなこといっぺんにやったら、二〇万社から三〇万社の中小企業が倒産するではないか、と追及しました。いまでも失業者は三百数十万人、財界系の研究機関の計算でも、もしこういうことを一挙にやれば、新たに百三十万人の失業者が出るだろう、ただでさえいま不景気、個人消費が落ち込んでいる。そういうときにこういう事をやれば、国民の所得が冷え込んで、消費が冷え込む、そうすれば、作ったものが売れなくなって企業もたちゆかなくなる。正常だった債権まで不良債権になっちゃうじゃないか。そうでなくて、国民のくらし応援して個人消費を高めれば、モノの売り買いは盛んになる、国民の暮らしは良くなるし、企業が作ったものも売れるじゃないか。

 みなさん、景気回復というのなら一番困っておられる国民のみなさんのくらしを応援する、雇用と社会保障の不安をなくす、そして額に汗して不況の中、歯を食いしばってがんばっておられる中小企業のみなさんを応援する、これこそ政治が真っ先にやらねばならない景気対策ではないでしょうか。

【消費税3%へ引き下げ、社会保障改悪の凍結、サービス残業止めさせ雇用の確保・・・日本共産党の緊急提言でくらしと経済の立て直しを】


 日本共産党は、一番大事な国民のくらし応援するため、先日、緊急の提言を発表しました。ひとつは消費税。なくしてしまったほうがいいけれどもいっぺんには無理だから、せめて値上げ前の3%にもどして五兆円の減税をやろうじゃないか。二つ目。社会保障の切り捨てを凍結して将来不安をなくそうじゃないか。名古屋の金さん銀さん、両方とももうお亡くなりになりましたが、百歳になってからテレビに出られる機会が増え、収入も増えました。テレビの局のアナウンサーが「その収入、何にお使いになりますか」と尋ねたら、「老後に備えて貯金をする」、そう答えられたそうです。百歳になったお年寄りが、老後に備えて貯金をすると言わざるを得ないほど、日本の社会保障はでたらめなんです。介護・医療・年金だけでこの一年間で二兆円の新しい負担です。雇用保険の改悪で一兆円、さらに医療の抜本的改革と称して、来年からはそのうえ一兆五千億円負担させようとしている。こんなことやったら、ますます消費が冷え込むではないか、だからこういうのは凍結して、その凍結中に安心できる社会保障の体系作ろう。そして、企業の思いのままに労働者を勝手に解雇できないよう解雇規制して、すくなくともただ働きのサービス残業止めさせよう、それだけでも新たに90万人の雇用が生まれる。こういうことをやろうじゃないか。

 みなさん、今度の都議選は東京都政をどうするかが直接的には問われています。しかしここで、消費税の減税を主張し、社会保障の切捨て凍結を主張し、雇用の確保・拡大を主張している日本共産党が躍進するならば、この声が全国に広がって、国民の心をとらえるでしょう。そういう声を集めて国民の力で、政治の切り替え、ご一緒にやろうではありませんか。

 【くらしと福祉を切り下げてきた石原都政・・・自治体の仕事として失格】

 じゃあみなさん、都政はどうなっているでしょうか。いま国の政治が大変冷たい。「改革には痛みが伴う」と小泉首相は言っていますが、これ以上どれだけ痛みを与えたら気が済むのか。失業と倒産の痛み、社会保障切り捨ての痛み、そのうえみなさん、あの竹中経済財政担当大臣は消費税を十四%に引き上げると言っています。年間一人あたり三十万円です。小泉さんに国会で「あなたもこの考えと同じか」と聞いたら、否定しませんでした。これだけひどい、冷たい国の政治が行われているときに、せめて地方自治体がくらしの防波堤の役割を果たしてほしい、これが皆さんの願いだと思うんです。

 地方自治体の仕事、地方自治法にちゃんと書いてあります。そこにお住まいになっている住民のみなさんの福祉の増進のためにつとめる、と書いてある。

 一番大事な自治体の仕事、東京都では、どうなっているか。

 シルバーパスは、階段があって使いにくい鉄道とは違って、お年寄りにとって、大変大事な足です。これまで無料でした。七八万の人が利用していた。ところがみなさん、五四万の人が千円払わなくては使えなくなりました。一三万人が五千円、この方も再来年からは、二万五一〇円になる、利用をやめた人が十万人をこえています。

 公明党のみなさんは「千円は事務費であって運賃ではない。だから有料ではないんだ。無料を守った」しかも「わずか千円に抑えたのは自分たちの成果・手柄だ」とおっしゃってます。しかしみなさん、どんな理由をつけても、これまでタダだったものが千円になった。これを世間一般では有料と言うんじゃないでしょうか。

 それとも公明党の字引で「無料」という欄を引いてみたら、「千円払うこと」とでも書いてあるのかもしれませんが、これは、世間一般では通用しない、とんでもない話です。しかも、つめに火をともすようなくらしをしている庶民にとって、わずかとはなにごとか。

 東京新聞が都議選の争点として、「今回はパスをめぐり、共産が『無料復活』を訴え、公明は『低額負担を実現させた実績』を強調。自民、民主は『パス問題は今回の争点ではない』と静観」と書いていました。

 ひどい話です。四年前、すべての政党が無料化守ると公約したのに、この公約破っておいて知らん顔。こんな党には都政まかせるわけにはいきません。

 日本共産党の躍進で、切り捨てられた福祉、かならずとりもどそうではありませんか。

切り捨てられたシルバーパスの復活、簡単なんです。いくらかかるか。二十億円あればやれます。二十億円というとたくさんのお金のように聞こえますが、東京都の予算は、全体で十二兆円です。お隣の韓国の予算に匹敵する。十二兆円を十二万円の家計に置き換えてみたら、シルバーパス復活に必要な二十億円と言うのはわずか二十円なんです。本当に都民を思いやる心があれば、それくらいのこと、やれないはずはありません。

 もう一つ大きな問題だと思いますのは、介護保険の問題です。利用料や保険料が高くて、泣く泣く訪問看護や訪問入浴を減らさざるを得ない。その上、十月からはお年寄りの保険料が、全額徴収、倍に膨れ上がります。東京には六二の自治体があります。このうち三八の自治体では独自の施策を講じて利用料・保険料の何らかの減免がおこなわれている。これをみなさん、東京全体でやらせようじゃないか。皆さんの運動と、都議会での私どもの奮闘があいまって、利用料については重い腰を挙げて東京都も減免措置とる方向で動き出しました。これをみなさん、保険料の減額・免除を含めて都にもやらせようではありませんか。

 いくらかかるか。八十五億円です。先ほどの計算でいきますと、十二兆円のうちの八十五億円ですから十二万円の家計にすれば八十五円なんです。私は、足りないのはお金ではなくて、都民を思いやる温かい心だと思うんです。しかもみなさん、東京都が独自にやった調査で、「あなたは都政に何を望みますか」という問いに、一番多かったのはどの世代でも「高齢者福祉を充実させてほしい」という声です。けっしてこれはお年よりの皆さんだけの問題ではありません。やがてみんなお年寄りになります。介護の問題は、若い世代含めた家族みんなの問題です。切り捨てられた福祉を復活させ、介護保険の利用料・保険料の減免と言うのは都民みんなの願いだと思うんです。

 みなさん、日本の貯蓄率は世界一です。金さん銀さんではありませんが、将来の不安がこの高い貯蓄率の原因です。将来の不安、福祉の不安がなくなれば、高い貯蓄から、消費に回る分が増えるでしょう。商店街の反映にもつながるでしょう。物の売り買いが増え、企業の生産も増えます。福祉の充実は、それだけにとどまらず経済全体に大きな影響を与えるのです。そして、この都民の願いに応えるのが政治の責任だと思うんです。

 【日本共産党の躍進で切り捨てられた福祉の復活を】


 日本共産党の躍進で切り捨てられた福祉の復活と、介護保険の利用料・保険料の減免、ご一緒に勝ち取ろうではありませんか。

 日本共産党は自民党政治に変わる新しい日本改革の方向をみなさんに提案しています。ですから景気回復でも、核心をついた提案ができます。そして、汚れたお金を一円も受け取っていない党だから、KSDや機密費など、金権腐敗政治に対し誰に遠慮することもなく最後まで、正々堂々と追及することができます。

 都政ではたとえ石原都政がやることであっても「いいものはいい、悪いものは悪い」、ディーゼル車の規制や横田基地の返還、大銀行への課税、これには私たち賛成いたしました。同時に、福祉の切り捨てには体を張って断固公約を守って反対を貫きました。そして、二十六議席に躍進させていただいた力で、水道料金の値上げをストップさせ、私立学校への助成の切り捨て、中小企業の制度融資の切り下げ計画をストップさせました。また歴代の都政がなかなかやろうとしなかった、乳幼児医療費の小学校入学前までの無料化は、ようやくこの十月から東京都全体でやらせることができるようになりました。みなさん、こういう党が今度の都議選で躍進してこそ都民の立場にたった都政が、実現できるのではないでしょうか。

 いま国政でも地方政治でも、自供対決が大変はっきりしてきました。

 国政では、小泉さんの答弁に一番拍手したのは民主党席です。構造改革のスピードを競い合おうと。これでは野党の立場を投げ捨てたといわれても仕方がないと思います。

 都政では、自民党や公明党がすすめている冷たい福祉切り捨ての政策に、民主党も社民党も賛成をしてきました。

 日本共産党は「国民が主人公」の立場で、戦前から民主主義と平和の旗かかげてがんばりぬいてきた党です。そして、自民党政治をどのように変えるのか、本当の改革の道筋を示しています。この党が伸びてこそ、くらしや福祉を守る力が、大きくなるのではないでしょうか。

 今度の日曜日、二十四日はいよいよ投票日です。今度の都議選、都民の暮らしといのちがかかった大切な選挙です。同時に首都東京の選挙ですから、全国にも大きな影響をあたえるでしょう。主権者は一人ひとりの都民のみなさん、みなさん方のお力で都民が主人公の希望のもてる新しい政治をつくりだそうではありませんか。そのことを心から訴えまして、みなさんのご支持、重ねてお願いいたしまして、私の訴えを終わります。