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ご意見ご要望をお寄せ下さい 日本共産党 副委員長・参議院議員 市田忠義
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「誑(たぶら)かし」を「射抜(いぬ)く」言葉

 異常な高ぶりと威勢のよさ。しかし中身は全くなく薄っぺらで空虚。それだけに危うさを感じる。これが「安倍語」の特徴である。臨時国会の安倍首相の所信表明演説のなかからいくつかを拾ってみる。
 「『失敗を恐れて何もしない』のは『最低』だ」。
 「『三本の矢』は世の中の空気を一変させました。」「この道を迷わずに進むしかありません。」
 「攻めるべきは攻め、守るべきものは守る。」
 「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指します。」
 所信表明以外にもこの種の発言をさがすのに苦労はいらない。
 「私を右翼の軍国主義者と呼びたいのなら、どうぞ」(米シンクタンク「ハドソン研究所」での発言)など、あげればきりがない。
 「失敗を恐れて…」に対してはすかさず議場から、「失敗することがわかっていながら強行するのはもっと悪い」というヤジが飛び、首相は一瞬ひるんだ。「寸鉄人を刺す」見事なヤジだった。
「守るべきものは守る」。──政府・自民党は農産品五品目の聖域は断固守りぬく、守れなかったらTPP交渉から撤退することも辞さないといって選挙をたたかった。聖域とは「手を触れてはならない分野」のこと。ところが、五品目のうち、関税を守るものと撤廃するものを検討するといいだした。これでは聖域とは言えない。守るべきものを守らないということだ。自民党本部に置かれている『広辞苑』で「守る」という項をひくと、「裏切ること」と書いてあるのかも知れないが、これを公約違反と言わずして何んと言うんだろう。
 結局「安倍語」をひとことで言うと「誑かす」言葉につきる。「誑かす」とは、「うまいことを言ったり、ごまかしたり、あやしい手段を用いたりして人をだます。あざむく。」(「日本国語大辞典」)ことである。誑は、仏教が教える煩悩のひとつ。自分だけの利益や評判を得ようとして、様々なはかりごとを心に秘めて、自分が徳のある人物であることを見せかける偽りの心を意味するともいわれている。
 国民を誑かす「安倍語」にたちむかい、多くの国民の心をとらえる「射抜く」言葉が私たちには求められている。ものごとの本質をズバリと衝き、わかりやすく、しかも短い言葉だ。
 たとえば「ブラック企業」。若者のなかから生まれた新しい言葉だ。さきの参議院選挙でも日本共産党が、“ブラック企業の規制を”と訴え、臨時国会の冒頭には、「規制法案」を提出した。参議院本会議の代表質問では、共産党だけではなく、民主党や自民党も不十分ながら「ブラック企業」問題について言及し、安倍首相も「若者の使い捨てが疑われる企業は社会的に大問題だ」として「相談体制、情報発信、監督指導等の対応策を強化する」と、現行法の枠内だが改善を約束する答弁をせざるを得なかった。
 「ブラック企業」を定義づけると、「非正規雇用が蔓延(まんえん)するなか、正社員になりたいという若者の切実な願いを逆手にとって、大量に正社員を採用しておいて、過酷なノルマと長時間労働を、パワハラなども駆使しながら強制し、身も心もボロボロになって離職せざるを得ない労働者を大量に作りだして大儲けをあげる企業のこと」ということになる。これは正しいがちょっと長すぎる。「ブラック企業」と言うほうがわかりやすいし、本質をズバリ衝いている。イメージも湧く。相手にとっても痛い。これが私のいう「射抜く」言葉だ。
 「ホワイトカラーエグゼンプション」といわれると何のことかわからない。ホワイトカラー労働者には労働時間のルールが及ばないように例外扱いする法案だが「残業代ゼロ法案」と呼ぶと、これがワーッと広がって第一次安倍内閣の時、導入できなくなった。
 私が高校生の頃、「デートもできない警職法」という見事なスローガンがつくられ若者の心をとらえた。その結果(それだけではもちろんないが)警察官職務執行法改悪案は廃案となった。
 これらは単なるテクニックの問題ではない。ものごとの本質をきちんとつかむ鋭い目が何よりも大切。それを、ありきたりでないキラッと光る短い言葉で表現する。
 「誑かし」を「射抜く」言葉をもっと研ぎすまさなければならない。
(『詩人会議』2014年1月号より)

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